お〜しっ、今回のブログ内容は〜
「ナチュラル?ウォッシュド?」
です。
前回は、コーヒー豆の産地による味の違いについて書きました。
その中で少しだけ出てきた、
「精製方法」
今回は、ここを掘ります!
コーヒー豆の袋を見ていると、
「ナチュラル」
「ウォッシュド」
「ハニー」
なんて書いてあることがありますよね?
初めて見ると、
「ナチュラルって、何が自然なの?」
「ウォッシュドって……洗う?」
「それで味がどう変わるの?」
となる方もいると思います。
私も最初は、名前だけ見ても全然わかりませんでした。笑
でも、いろいろ飲んでいくと、
「同じような産地のコーヒーでも、香りや口当たりが全然違うぞ?」
となってきます。
その違いに関わっているもののひとつが、今回の精製方法です。
コーヒーは産地だけではなく、
収穫したあとに何をするか
でも味が変わるんです!
結論
まずは3つを並べてみます。
| 精製方法 | 主な流れ | 味の傾向 |
|---|---|---|
| ナチュラル | チェリーのまま乾燥させる | 果実感、甘さ、ふくよかさ |
| ウォッシュド | 果肉を除去し、粘液質を取り除いて乾燥 | すっきり、明るさ、味の輪郭 |
| ハニー | 果肉を除去し、粘液質を残して乾燥 | 甘さ、丸み、なめらかさ |
ナチュラルは、果実ごと乾かす。
ウォッシュドは、果実を外してから乾かす。
ハニーは、その中間のような工程。
ここが最初の違いです。
そして、この「どう乾かすか」が、香りや甘さ、口当たりの違いにも関わってきます。
ただし、
ナチュラル=絶対にフルーティー!
というわけでもありません。
↑ココは注意ポイント!
産地や品種、熟度、発酵、乾燥、焙煎など、いろいろなものが重なって一杯の味になります。
では、そもそも何を「精製」しているのでしょうか?
そもそも「精製」って何?
前回も少し触れましたが、
コーヒー豆は、木にそのまま「豆」として実るわけではありません。
コーヒーノキには、
コーヒーチェリー
と呼ばれる果実がなります。
そして、私たちが「コーヒー豆」と呼んでいるものは、その中にある種です。
コーヒーチェリーをざっくり見ると、
外側には皮や果肉があり、
その内側にはネバッとした粘液質(ミューシレージ)、
さらに種を包むパーチメント
があります。
つまり収穫したあとには、
果実から種を取り出して、乾燥させ、生豆として扱える状態へ仕上げる
工程が必要になります。
そこで、
「果実をつけたまま乾かそう」
「先に果肉を取ってから乾かそう」
「果肉は取るけど、粘液質は残してみよう」
という違いが出てきます。
これが精製方法。
……なんとなく名前の意味が見えてきましたね!
ナチュラル|果実ごと乾かす
まずは、
ナチュラル。
収穫したコーヒーチェリーを、果実がついた状態のまま乾燥させていきます。
乾燥中はチェリーを広げ、
何度も動かしたり、
状態を確認したりしながら管理します。
そして十分に乾燥したあと、外側の乾いた果皮や果肉などを取り除き、中の種を取り出します。
味では、
熟した果物。
ベリー。
ワインのような香り。
しっかりした甘さ。
丸みのある口当たり。
そんな印象を感じるものがあります。
そして、うまく焙煎されたナチュラルを、
「コーヒーって苦くて香ばしい飲み物でしょ?」
と思って飲むと、
「えっ、コレ本当にコーヒー?」
となることもあります!
私は、こういう瞬間が結構好きです。笑
ただ、果実ごと乾かすということは、管理も重要です。
乾燥が均一に進まなかったり、発酵が好ましくない方向へ進んだりすると、味にも影響します。
単純に、
「収穫して、そのまま放置!」
ではないんですね。
あの独特な果実感の裏側で、かなり細かい仕事が行われています。
勉強になります、ありがとうございます。
ウォッシュド|果肉を外してから乾かす
続いて、
ウォッシュド。
こちらはチェリーの果肉を取り除き、種のまわりに残る粘液質を、発酵や洗浄などによって取り除いてから乾燥させる方法です。
地域や設備によって工程には違いがありますが、
ナチュラルとの大きな違いは、
果実を早い段階で取り除いてから乾かすこと。
味では、
すっきりした口当たり。
明るい酸味。
クリアな印象。
香りや味の輪郭。
そんな特徴を感じるものがあります。
ここで、
「すっきり=味が薄い」
ではありません!
例えばエチオピアのウォッシュドなら、
花のような香り。
レモンや柑橘を思わせる明るさ。
紅茶のような余韻。
そんなものが、かなりハッキリ感じられることもあります。
むしろ、
「うわっ、Beautiful!」
みたいな感じです。
そして、もうひとつ。
ウォッシュドの説明で「発酵」という言葉が出てきましたが、
ナチュラルでは発酵しない
という意味ではありません。
ナチュラルでも、果実を乾燥させている間に微生物による発酵の影響があります。
つまり、
「発酵するか、しないか」
というより、
果実をどんな状態で、どう管理しながら乾燥させるのか。
ココが違うんです。
ハニー|ちょっと残して乾かす
そして、
ハニープロセス。
チェリーの皮や果肉を取り除いたあと、
種のまわりにある粘液質を残した状態で乾燥させる方法です。
ちなみに……
はちみつは入っていません!笑
「ハニーコーヒー」と聞くと、
なんとなく、はちみつ漬けにしてそうですよね。
してません。笑
種のまわりに残る粘液質の、甘くネバッとした様子から「ハニー」と呼ばれているそうです。
味では、
甘さ。
丸み。
なめらかな口当たり。
果実感。
などを感じるものがあります。
ナチュラルとウォッシュド、両方の特徴を思わせるコーヒーに出会うこともあります。
さらにハニーには、
イエローハニー。
レッドハニー。
ブラックハニー。
などの名前が使われることもあります。
ただ、この分類は単純に「粘液質を何%残したか」だけで決まるものではなく、産地や生産者、乾燥方法などによって使われ方も変わります。
ここまで行くと……
もう一段、沼です。笑
今回は「ハニーという精製もあるぞ!」というところまでにしておきます。
同じ産地でも、こんなに変わる
ここで前回の「産地」の話とつながります。
例えば、
エチオピア。
同じエチオピアでも、ナチュラルとウォッシュドでは印象がガラッと変わることがあります。
ナチュラルなら、
ベリーや熟した果物のような甘さ。
ふくよかな香り。
ウォッシュドなら、
花や柑橘のような華やかさ。
すっきりした透明感。
もちろん、全部がこの通りではありません。
でも飲み比べると、
「同じ国のコーヒーなのに、こんなに違うの!?」
となることもあります。
前回は、
産地=どこで育ったのか
を見ました。
今回の精製は、
収穫したあと、どう仕上げたのか
の話です。
そして、そのあとに私たち焙煎士が、
どう焼くのか。
さらに飲む時には、
どう淹れるのか。
こうやって一杯のコーヒーができていきます。
だんだん豆の袋に書いてある情報が、読めるようになってきましたね!
じゃあ、どれを選べばいい?
豆の袋に、
NATURAL。
WASHED。
HONEY。
と書いてある。
「意味はわかった!」
……で、
「私はどれを買えばいいの?」
ですよね。笑
味の傾向から見るなら、こんな選び方があります。
| 飲みたい感じ | 見てみたい精製 |
|---|---|
| 果物っぽい香りを楽しみたい | ナチュラル |
| 甘さやふくよかさがほしい | ナチュラル・ハニー |
| すっきりしたものが飲みたい | ウォッシュド |
| 明るくクリアな酸味を楽しみたい | ウォッシュド |
| 甘さときれいさ、両方気になる | ハニー |
とはいえ、これは味の傾向です。
「ナチュラルだから好き」
ではなく、
「このナチュラル、好き!」
私は、こっちの方がコーヒーらしいと思っています。
じゃあ実際に違いを知るには?
飲み比べてみましょう!
飲み比べると、かなり面白い
精製方法は、飲み比べると違いが見えやすくなります。
理想を言えば、
- 同じ産地
- 同じ農園
- 同じ品種
- 近い焙煎度
- 同じ抽出方法
で、ナチュラルとウォッシュドを比較できると面白いです。
でも、そんな都合よく揃わないことも多いです。。。笑
なので、まずは焙煎度が近いナチュラルとウォッシュドを飲み比べてみる。
そして、
「香りが強いのは?」
「どっちが軽い?」
「甘さは?」
「冷めたらどうなる?」
「もう一杯飲みたいのは?」
と比べてみる。
正解を当てるより、
「私はこっち!」
が見つかる方が面白い!
そして袋を見て、
「おぉ、ナチュラルだった!」
となれば、また一つ自分の好みについてわかります。
これを繰り返していると、
いつの間にかコーヒーの袋を見るのが楽しくなってきます♪
るま珈琲としてのおすすめ
「ナチュラルとウォッシュド、どっちがおいしい?」ではないんです。
どっちも、おいしい。
ただ、
おいしさの方向が違う。
同じナチュラルでも、
産地が変わる。
品種が変わる。
焙煎が変わる。
それだけで印象も変わります。
前に飲んだナチュラルが個性的すぎても、
次に飲んだナチュラルは、
「めちゃくちゃ好き!」
となるかもしれません。
逆もあります。
なので、お店で豆を見た時に、
「あ、これナチュラルなんだ」
と気づけるようになる。
そして実際に飲んでみる。
その積み重ねで、自分の好きな傾向が見えてきます。
産地。
品種。
精製。
焙煎度。
最初は意味不明だった文字が、
少しずつ味を想像するための情報に変わっていく。
コーヒーの袋を見る楽しみが、また一つ増えます!
るま珈琲とは
るま珈琲は、「コーヒーって面白い」を届ける、小さな自家焙煎コーヒー屋です。
産地や精製方法、焙煎度を、“難しそう”で終わらせず、“自分の好き”を見つけるきっかけにできる場所を目指しています。
店内では、自家焙煎コーヒーのほか、タコスやデザート、焙煎体験なども楽しめます。
「コーヒーは詳しくないけど気になる」
そんな方でも気軽に楽しめるよう、わかりやすさと体験を大切にしています。
営業日や限定メニューはInstagramで更新しています。
https://www.instagram.com/le_mat_coffee/
DMやコメントも気軽にお待ちしています。
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次回予告
コーヒーは鮮度が命?|新鮮なら何でもおいしいの?
まとめ
ナチュラル、ウォッシュド、ハニー。
違うのは、
収穫したコーヒーチェリーを、どう生豆へ仕上げるのか。
です。
ナチュラルは、
果実ごと乾かす。
ウォッシュドは、
果肉を取り除き、粘液質を除去してから乾かす。
ハニーは、
果肉を取り除き、粘液質を残して乾かす。
この違いが、果実感や甘さ、酸味、口当たりなど、一杯の個性にも関わってきます。
前回は、
「どこで育った?」
今回は、
「収穫したあと、どうした?」
そしてその先には、
「どう焼いた?」
「どう淹れた?」
があります。
こうやって見ていくと、
一杯のコーヒーになるまでに、いろんな人の選択が重なっているんですよね。
ちなみに、精製方法はこの3つだけではありません。
アナエロビック、スマトラ式など、まだまだいろいろあります。
この辺は、またいつか掘ります。笑
そして次に豆を買う時、
袋に小さく書かれた
NATURAL
や
WASHED
が目に入る。
「あ、これ前に読んだやつだ!」
ってなる。笑
そこからまた一杯選んでみる。
コーヒーって、焙煎する前からすでに面白いんです!