木の作業台にコーヒー生豆、水差し、焙煎豆と一杯のコーヒーを並べ、デカフェができる流れを表現した様子

デカフェってどうやって作るの?|カフェインを抜いてもコーヒーなの?

どうもぉ〜、今回のブログ内容は〜

「デカフェってどうやって作るの?」

です。

前回は、カフェインって悪者なの?という話を書きました。

量。

飲む時間。

その日の体調。

人によって、カフェインとの付き合い方は変わります。

そして最後は、

眠い時はコーヒーで全部どうにかしようとせず……

寝ましょう。笑

と締めました。

でも、寝る前でもコーヒーを飲みたくなる日、ありますよね?

香りを楽しみたい。

温かいカップを持って、ひと息つきたい。

そんな時に出てくるのが、

デカフェ。

ただ、よく考えると不思議です。

コーヒー豆の中に入っているカフェインを、どうやって外へ出すのでしょうか?

抜いたあとも、ちゃんとコーヒーなのでしょうか?

今回は、カップの中へ来る前のデカフェを見ていきます!


結論

デカフェは、

焙煎する前の生豆から、カフェインの大部分を取り除いたコーヒー

です。

別の飲み物に、コーヒーの香りを付けたものではありません。

もともとは、いつものコーヒーと同じ生豆。

そこへ水や二酸化炭素などを使った工程を加え、できるだけカフェインを選んで取り除きます。

そのあと焙煎して、挽いて、お湯で抽出する。

なので、

カフェインを抜いても、デカフェはコーヒーです。

ただし、取り除く工程を一つ通るぶん、豆の状態や味わいがまったく同じになるわけではありません。

元の豆。

カフェインを抜く方法。

焙煎。

鮮度。

淹れ方。

この組み合わせで、デカフェの味も変わります。

「デカフェだから薄い」と最初から決まっているわけではないんですね。


デカフェ、カフェインレス、ノンカフェイン

似た言葉が並びます。

デカフェ。

カフェインレス。

ノンカフェイン。

全部同じに見えますよね?

デカフェは、英語の「decaffeinated」から来た言葉です。

もともとカフェインを含んでいるものから、その多くを取り除いたもの。

日本のコーヒー表示では、カフェインレスコーヒーは、カフェインを90%以上除去したものとされています。

ここで大事なのは、

デカフェ=完全に0とは限らない。

ということ。

一方、ノンカフェインは、麦茶や一部のハーブティーのように、原料にもともとカフェインを含まない飲み物に使われることがあります。

コーヒーはもともとカフェインを持っている。

そこから減らしたのがデカフェ。

この違いです。

カフェインを厳密に避ける必要がある場合は、商品表示を確認し、必要に応じて医師や薬剤師へ相談してください。


カフェインを抜くのは、焙煎の前

私は最初、

「淹れたコーヒーから、カフェインだけ濾すのかな?」

と思っていました。

でも一般的なデカフェ加工は、

まだ焙煎していない、生豆の段階

で行われます。

コーヒーの香りは、焙煎によって大きく作られます。

生豆は、私たちが知っているあの茶色ではありません。

緑がかった、硬い豆です。

この段階で豆を水分になじませ、内部へカフェインが移動しやすい状態を作る。

そして、カフェインを豆の外へ取り出す。

加工後の生豆を乾燥させ、ようやく焙煎所へ届きます。

デカフェも、そこから焙煎が始まるんです。

産地から来た豆が、いったんデカフェ加工の工場へ寄り道して、それから焙煎所へ来る。

普通の豆より、旅が一つ多い感じですね。


どうしてカフェインだけを抜けるの?

ここが面白いところです。

コーヒー豆の中には、カフェイン以外にもたくさんの成分があります。

糖。

酸。

たんぱく質。

香りのもとになる成分。

水へ溶けやすいものもあれば、溶けにくいものもある。

カフェインを外へ出そうとして、何でも一緒に流してしまったら、味は大きく変わります。

そこでデカフェ加工では、

カフェインを移動させながら、ほかの成分はなるべく豆へ残す

という工夫をします。

完全にカフェインだけをつまんで、

「はい、コレだけ取ります。」

とはいきません。笑

水への溶けやすさ。

分子の大きさ。

圧力や温度。

フィルター。

そうした性質を利用して分けていきます。


水を使う方法

まずは、水を中心に使う方法です。

代表的なものに、スイスウォータープロセスやマウンテンウォータープロセスがあります。

細かな工程はそれぞれ違いますが、考え方をざっくり見ると、

豆を水分になじませる。

カフェインを豆の中から液体へ移動させる。

液体を活性炭のフィルターへ通し、カフェインを捕まえる。

という流れです。

ただの水へ豆をずっと浸けたら、カフェインだけでなく味のもとも出ていきます。

そこで、コーヒーの水溶性成分をあらかじめ含んだ液体を使い、カフェインが選択的に移動しやすい状態を作る方法があります。

「水で洗えば終わり」ではなく、

コーヒーの成分がどちらへ動くかを整える。

そんな仕組みです。

見えない豆の中で、成分が行ったり来たりしている。

コレ、地味にすごくないですか?


二酸化炭素を使う方法

次は、二酸化炭素を使う方法です。

「えっ、炭酸のコーヒー?」

ではありません。笑

二酸化炭素へ高い圧力をかけると、気体と液体の両方に似た性質を持つ状態になります。

その性質を利用し、豆の中へ入り込んでカフェインを取り出します。

カフェインを含んだ二酸化炭素を豆から離し、カフェインを分けたら、二酸化炭素は再び工程へ使われます。

大きな設備と圧力が必要になるので、家でちょっと試すような話ではありません。

私が店の圧力鍋を見ながら考える話でもないです。笑

水の方法も、二酸化炭素の方法も、目指しているのは同じ。

コーヒーらしさをできるだけ残しながら、カフェインを減らすこと。

使う仕組みが違うんですね。


エチルアセテートを使う方法

デカフェには、エチルアセテートという成分を使う方法もあります。

商品説明では、

シュガーケインプロセス

と書かれていることがあります。

豆を蒸気や水分でやわらかくし、エチルアセテートを使ってカフェインを取り出す方法です。

エチルアセテートは果物などにも存在する成分で、サトウキビ由来のものを使う工程が「シュガーケイン」と呼ばれています。

名前だけ見ると、豆を砂糖水へ漬けて甘くしているように聞こえますが、そうではありません。

サトウキビの甘さをコーヒーへ付ける加工ではない。

ということです。

工程名だけで味の良し悪しが決まるわけでもありません。

どんな生豆を使ったか。

どう加工したか。

その豆をどう焙煎したか。

飲んだ時の印象は、全部が重なって決まります。


カフェインを抜いても、なぜコーヒーの味がする?

コーヒーの味は、カフェイン一人で作っているわけではありません。

カフェインは苦味に関わる成分の一つですが、コーヒーの苦味すべてを担当しているわけでもない。

酸味。

甘さ。

香ばしさ。

果物や花を思わせる香り。

チョコレートやナッツのような印象。

そうしたものは、豆がもともと持つ成分と、焙煎中に起きるたくさんの反応から生まれます。

だから、カフェインを大きく減らしても、コーヒーとしての味や香りは残ります。

ただ、デカフェ加工では豆へ水分を入れたり、成分を移動させたりします。

そのため、加工前とまったく同じではありません。

少しやわらかな印象になる豆。

甘さが見えやすい豆。

香りの輪郭が穏やかになる豆。

加工方法だけでなく、元の豆によっても感じ方は変わります。

デカフェは、普通のコーヒーの偽物ではなく、

一つ工程を多く通ったコーヒー。

私はそんなふうに見ています。


「デカフェはおいしくない」と言われる理由

昔飲んだデカフェが、

薄かった。

香りが弱かった。

少し紙っぽく感じた。

そんな経験がある方もいると思います。

デカフェ加工は、カフェイン以外の成分へまったく触れずに済む魔法ではありません。

加工の負担によって、豆の個性が見えにくくなることはあります。

さらに、以前は「カフェインを避けたい人向けだから」と、豆の品質や鮮度が後回しにされる商品もありました。

加工後の保管。

焙煎。

焙煎してからの時間。

淹れ方。

普通のコーヒーと同じように、ここが崩れれば味も崩れます。

反対に、元の豆を選び、加工方法を考え、丁寧に焙煎したデカフェは、ちゃんと産地の表情を持っています。

「デカフェなのに、おいしい」ではなく、

「このコーヒー、おいしい。あ、デカフェなんだ。」

そんな順番の一杯も増えています。


デカフェの豆は、焙煎でも少し違う

デカフェ加工を通った生豆は、普通の生豆と比べて色や水分の状態が違うことがあります。

見た目が少し濃く、すでに火が入っているように見える豆もあります。

でも、まだ焙煎前です。

この見た目に引っ張られると、

「もう焼けてる?」

と一瞬思う。笑

焙煎中の熱の入り方や色の変わり方も、普通の豆と同じとは限りません。

だから焙煎する側は、色だけで決めず、香りや豆の反応を見ながら進めます。

デカフェだから深煎りにしなければならない、という決まりはありません。

浅めに仕上げて果実感を見せる豆もあれば、深めにしてコクや甘さを楽しむ豆もあります。

カフェインを抜いたあとにも、焙煎で作れる味の幅は残っています。


家で淹れる時は、特別な器具が必要?

必要ありません。

ペーパードリップ。

フレンチプレス。

コーヒーメーカー。

いつもの器具で淹れられます。

最初は、普段のコーヒーと同じレシピで大丈夫です。

飲んでみて、少し軽いと感じたら、豆を少し増やす。

味が出すぎるなら、挽き目を少し粗くする。

香りが閉じているなら、湯温や抽出時間を一つだけ動かしてみる。

一度に全部変えると、何が効いたのか分からなくなります。

これはデカフェに限らず、いつものコーヒーと同じです。

特別扱いしすぎず、一杯飲んでから合わせる。

デカフェも普通に、コーヒーとして向き合えばいいと思います。


どんな時にデカフェを選ぶ?

夜にコーヒーの時間を持ちたい時。

午後からカフェインを控えたい時。

二杯目、三杯目の量を調整したい時。

カフェインへ敏感だけど、香りは楽しみたい時。

普通のコーヒーか、何も飲まないか。

その間へ、デカフェが入ります。

一杯目は普通のコーヒー。

二杯目はデカフェ。

夕食後だけデカフェ。

全部を切り替えなくてもいい。

自分の時間に合わせて選べるんです。

ただし、デカフェにもカフェインが少量残る場合があります。

完全に避ける必要がある方は、パッケージの表示を確認してください。


選ぶ時は、どこを見る?

デカフェを選ぶ時も、普通の豆と同じところを見ます。

産地。

焙煎度。

焙煎日。

味の説明。

そこへ、

どんな方法でカフェインを抜いたか

を一つ加えます。

ウォータープロセス。

二酸化炭素。

シュガーケイン。

表示されていれば、飲み比べの手がかりになります。

ただ、工程名を見て正解を当てる必要はありません。

袋を開けた時の香り。

温かい時の味。

少し冷めた時の甘さ。

最後に、また飲みたいと思ったか。

結局は、カップの中で決める。

コーヒーですからね。


るま珈琲としてのおすすめ

るま珈琲としては、デカフェを、

我慢する人のためだけのコーヒー

にはしたくありません。

今日は夜にも一杯飲みたい。

でも、眠る時間も大事にしたい。

そんな日に選べるコーヒーがある。

コレって、結構うれしいことだと思うんです。

カフェインがあるからコーヒー。

ではなく、

香りを嗅いで、味わって、少し落ち着く。

その時間まで含めてコーヒーです。

デカフェにも、産地があって、加工があって、焙煎があります。

普通の豆と並べて飲み比べてみると、

「カフェインを抜いたかどうか」だけではない違いが見えてきます。

夜の一杯が増えるというより、

コーヒーを楽しめる時間が広がる。

そんな選択肢として、飲んでみてほしいです。


るま珈琲とは

るま珈琲は、「コーヒーって面白い」を届ける、小さな自家焙煎コーヒー屋です。

産地や精製方法、焙煎度を、“難しそう”で終わらせず、“自分の好き”を見つけるきっかけにできる場所を目指しています。

店内では、自家焙煎コーヒーのほか、タコスやデザート、焙煎体験なども楽しめます。

「コーヒーは詳しくないけど気になる」

そんな方でも気軽に楽しめるよう、わかりやすさと体験を大切にしています。

営業日や限定メニューはInstagramで更新しています。

https://www.instagram.com/le_mat_coffee/

DMやコメントも気軽にお待ちしています。


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まとめ

デカフェは、焙煎前の生豆からカフェインの大部分を取り除いたコーヒーです。

水。

二酸化炭素。

エチルアセテート。

方法は違っても、目指しているのは、

コーヒーらしさを残しながら、カフェインを減らすこと。

加工を一つ多く通るので、元の豆とまったく同じではありません。

それでも、産地の個性も、焙煎で生まれる香りも残っています。

デカフェだから薄い。

デカフェだから仕方なく飲む。

そんな一杯ばかりではありません。

普通のコーヒーと同じように豆を選び、焙煎し、丁寧に淹れる。

すると、

「ちゃんとコーヒーだ。」

ではなく、

「あ、おいしいコーヒーだ。」

が先に来ることがあります。

夜だから諦めるのではなく、夜に似合う一杯を選ぶ。

デカフェは、コーヒーを減らすものではなく、楽しめる時間を増やしてくれるものかもしれません。

さて。

これで夜もコーヒーを飲めますが……

飲みながらブログを書き始めると、結局寝るのが遅くなります。笑

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